街はぴは、京王沿線のおでかけスポットやイベント、グルメ情報をまとめた沿線情報サイトです。

江戸時代から名水の沸く行楽地だった!「井の頭恩賜公園」の歴史と文化を辿る観光コース

文化・歴史

江戸時代から名水の沸く行楽地だった!「井の頭恩賜公園」の歴史と文化を辿る観光コース

ページ閲覧数
11,206

「井の頭恩賜公園」というと、都内有数のお花見スポットやデートスポットというイメージが強いですが、実は名水の湧く、歴史のあるパワースポットでもあります。そのルーツを求めて、「水門橋」「ひょうたん橋」や、江戸時代から信仰を集めた「井の頭弁財天」など公園内の歴史あるスポットを中心に巡ります。園内の売店で名物のお団子を食べて休憩したら、公園名の由来にもなった場所である「お茶の水」へ向かいます。 ランチは、吉祥寺駅北口にある老舗喫茶店「カヤシマ」でナポリタンをいただき、吉祥寺四軒寺のひとつ「月窓寺」を参拝。「ハモニカ横丁」を散策後、「コパンダ」でちょい呑みするコースです。歴史と文化をテーマに、今までとは違った視点で井の頭恩賜公園を巡るおでかけコースです。

昼 からスタート!

Good Afternoon!
Good Afternoon!

01

【12:00】井の頭線「井の頭公園駅」を出発!

【12:00】井の頭線「井の頭公園駅」を出発!
井の頭公園駅

井の頭線の「井の頭公園駅」からおでかけスタートです。 「井の頭公園駅」は渋谷駅から各駅停車で約30分、終点「吉祥寺駅」のひとつ手前の駅です。

改札口はひとつなので迷いません。改札を出るとすぐに「井の頭恩賜公園」の入り口です。

02

【12:15】神田川の源流「水門橋」と風情ある「ひょうたん橋」

【12:15】神田川の源流「水門橋」と風情ある「ひょうたん橋」
水門橋

まずは園内にある「水門橋」と「ひょうたん橋」へ向かいます。

公園に入ってすぐのところに「井の頭恩賜公園開園100周年」の文字が目に入ってきました。 まさか、100年も前から公園として整備されていたとは思ってもなかったのでびっくりしました。
子どもたちで賑わう遊具広場の端にひっそりと「一級河川 神田川」石碑が見えました! 実はここが都内を流れる「神田川」の水源です。
「水門橋」は井の頭池から注ぎだした神田川を最初にまたぐ位置にかかる、とてもこじんまりした橋。 橋のすぐ下流側には「ここが神田川の源流です」の看板が立っています。 つまりここからが「川」であり、それより上流は水源=「池」(井の頭池)となるようです。
ひょうたん池からの流出口、まさにここから神田川が始まります。 川の始まりは山にある、というイメージがあったので、なんとも不思議な感じです。
井の頭恩賜公園にある大きな池で神田川の水源である「井の頭池」と池の出口ある「ひょうたん池」を区切るところには「ひょうたん橋」がかかっています。
「ひょうたん橋」は小さい橋ですが、風情のある橋でした。

03

【12:30】「井の頭弁財天」への参道入り口に立つ「黒門」へ

【12:30】「井の頭弁財天」への参道入り口に立つ「黒門」へ
黒門

神田川の源流を見た後は、同じく園内にある「井の頭弁財天」へ参拝します。江戸時代から信仰を集めていた弁財天。歴史を感じるため、本来の参道からお詣りすることにしました。一度公園の外に出て参道の入り口である「黒門」へ向かいます。

現在、弁財天への参道は住宅街となっていますが、弁財天へ行くのか参拝客と思われる人たちもちらほらいました。
昔は参拝者の絶えることがなく、道しるべが各所に建てられ、人々はそれを頼りに甲州街道から高井戸、久我山を通って井の頭弁財天に参拝していました。 現存している道しるべは5基。そのうち一番大きなものが黒門のすぐ脇にありました。 ここから300メートル、4分程行くと「井の頭弁財天」へ到着です。

04

【12:45】江戸町人から信仰された「井の頭弁財天」で金運アップ祈願

【12:45】江戸町人から信仰された「井の頭弁財天」で金運アップ祈願
井の頭弁財天

住宅街を抜け、階段を降りると「井の頭弁財天」が見えてきます。

もともと「水の神様」である為、水のそばにまつられていることが多いようです。「井の頭弁財天」は水のそばどころか、「井の頭池」の中におまつりされています。 なので、参拝するために橋を渡ります。
橋もでしたが、堂舎も朱色で公園の緑ともよく合っていて、とてもきれいです。 歴史は古く、起源は井の頭恩賜公園の誕生よりも早く、平安時代にはすでに参拝のためのお堂があったそう。
弁財天はヒンドゥー教では音楽をはじめとした芸術や学問全般の神様のようですが、「財」という字がつくこともあり日本では財宝を授ける神様としての信仰が定着しました。 本堂の裏手には「銭洗い弁財天」もあったので、しっかり金運アップをお願いしてきました。

05

【13:00】名物の三福団子でひと休み。「井の頭公園ボート売店」

【13:00】名物の三福団子でひと休み。「井の頭公園ボート売店」
井の頭恩賜公園ボート売店

ちょっぴりお腹が空いたので、休憩がてらボート乗り場の脇にある売店へ。

売店ではおいしそうなお団子が売られていました。 「三福だんご」というお団子で1串310円(税込)と少しお高めですが・・・「大福・幸福・裕福」の三福をもたらしてくれる、おめでたいお団子ということなので、食べてみることにしました。
注文が入ると、ひとつひとつ炭火で焼き上げてくれるので少し時間はかかりますが、ぷくっと膨れて焼き色がついていくのを見ていると、おいしそうで期待が高まります。
くるみ味噌だれと、醤油だれから選ぶことができるので、今回はくるみ味噌を選びました。 大きくてもちもちのお団子は、すごくおいしく、「幸福」をもたらしてくれました。

06

【13:15】界隈一のパワースポット「お茶の水」に江戸を想う

【13:15】界隈一のパワースポット「お茶の水」に江戸を想う
お茶の水

ひと休みして、おいしいお団子でパワー補給したら、この公園の名前の由来となった場所でもある「お茶の水」へ向かいます。 ここは井の頭公園でも一番のパワースポットと言われています。 写真を撮って待ち受け画面にしておくと金運と勝負運がアップするという効果があるそうです。

「お茶の水」と呼ばれる井戸の歴史は古く、徳川家康公が鷹狩りの際に、この湧き水でお茶を点てたところ、おいしかった為、贔屓にしたお水だそうです。 お茶用の水と言うことで、お茶の水と呼ばれるようです。 (神田にある「お茶の水」も同じくお茶用の水として用いたのが地名の由来ですが、神田の「お茶の水」は家康公ではなく、2代将軍秀忠公の時代からです。) また、3代将軍の家光公が、「この井戸の水が一番おいしい」と評したことで、井戸の中で一番(トップ)という意味で、「井の頭」という地名になったそうです。
この井戸の湧き水がホントに綺麗で、透き通ってました。 今は地下からポンプでくみ上げているそうですが、かつてはコンコンと水が湧き出していたそうです。 家康公はこの湧水を江戸に引き、庶民の生活用水として確保するよう命じました。こうしてお茶の水が「神田上水の源流」となるのです。
将軍が愛した水。私のご先祖様も飲んでいたかもしれないなと思うと歴史を感じました。

07

【13:45】老舗喫茶店「カヤシマ」の名物・ナポリタンでランチ

【13:45】老舗喫茶店「カヤシマ」の名物・ナポリタンでランチ
カヤシマ

井の頭恩賜公園で歴史を感じたら、ランチをしましょう。吉祥寺駅北口にある「カヤシマ」は「孤独のグルメ」というドラマに登場し話題となったお店です。

お店は昭和レトロで、ソファ席がなんともいい雰囲気の喫茶店です。
ここのランチは安くてボリュームもあっておいしいと評判です。 今回はドラマで主人公が食べていたものと同じ「ナポリタン」(880円)にハンバーグ(100円)を付けて注文。 一緒に行った友人は「オムカレー」(980円)を注文しました。 ※価格は全て税込 こちらのお店、この値段でサラダ・ドリンク付き。ナポリタンにはお味噌汁も付きます。 しかも大盛りが無料。サラダなどが付くのを知らなかったため、お腹が減っていたので思わず大盛りを注文したら、かなりボリューミー!!
久しぶりに食べたナポリタンは懐かしい味がしてとてもおいしかったです。 何より100円でつけたハンバーグは思ったよりサイズが大きいうえにジュージーでとてもおいしかったです。 オムカレーもひと口もらって食べてみました。スパイシーなカレーとトロトロ卵のオムライス(中はチキンライス)のバランスが絶妙でした。 ランチとしては遅い時間だったにも関わらず、次から次へとお客さんが入ってきていました。お店の人気ぶりが伺えました。

08

【15:15】吉祥寺四軒寺のひとつ「月窓寺」へ

【15:15】吉祥寺四軒寺のひとつ「月窓寺」へ
月窓寺

お腹がいっぱいになったら、吉祥寺四軒寺(しけんでら)のひとつ「月窓寺」へ。 吉祥寺四軒寺とは安養寺・光専寺・蓮乗寺・月窓寺を総称して呼んでいて、どのお寺も武蔵野八幡宮付近に集まっています。 今回訪れた月窓寺はカヤシマからは5分かからないところにあり、アーケード街・サンロードに面しています。向いには、スーパーの「西友」があります。

にぎやかなアーケードに面しているとは思えない広大な敷地に凛とした静寂が保たれていました。
境内の一角に「そうじ小僧」というかわいいお坊さんの像があります。 ちょうど観音堂の前を「そうじ小僧」のようにお掃除いていたご住職に少しだけお話を聞くことができました。
本堂左脇にある観音堂に安置されている白衣観音坐像は、武蔵野市内最古のものです。 普段は見ることはできませんが、毎年8月第1土・日曜日に行われる、盆踊りの時のみご開帳されます。
後で知ったのですが、このお寺は吉祥寺の発展に大いに貢献している存在。 実は、吉祥寺駅周辺の土地の多くは月窓寺の所有で、アーケードはもちろんハモニカ横丁なども寺地内なのだそう。 寺地内でランチしたり、呑んだりしていたとは思わなかったのでびっくりでした。

09

【16:15】「ハモニカ横丁」を散策し、「コパンダ」でちょい呑み

【16:15】「ハモニカ横丁」を散策し、「コパンダ」でちょい呑み
コパンダ

月窓寺を後にしたら、たくさんのお店が軒を連ねる「ハモニカ横丁」を散策します。 小さなお店がぎっしり並ぶ様をハーモニカの吹き口に例えて「ハモニカ横丁」と呼ばれるようになりました。駅の北口を出てすぐの吉祥寺の名物スポットです。

ハーモニカというよりは迷路のような路地で、さまざまなお店が並んでいます。 ビストロや、焼き鳥屋さん、路地に面したお寿司屋さんなど飲食店から、雑貨屋さんや和菓子屋さんまで、気になるお店がたくさんありました。どんなお店があるのか探しながら歩くのは、冒険のようでとても楽しかったです。
今回訪れた「コパンダ」はハモニカ横丁の名物呑み屋のひとつ。 屋台のような小さなお店は、すでにたくさんのお客さんで満席! ちょうどお会計したお客さんがいて、運良くあまり待たずに座ることができました。
コパンダという店名どおり、お店のあちこちにはパンダのグッズやイラストがありました。 今回は頼みませんでしたが、店名を冠した「パンダビール」や「パンダカップ」といったメニューも。
軽く一杯、ということで1000円(税込)で楽しめる「おつかれセット」を注文。パンダビール・パンダカップ以外の飲み物1杯+おまかせ料理が3品付いてきます。 それと単品で「グレープフルーチュ」(350円税込)を頼みました。 たくさん歩いた後の一杯は格別です。
おつまみ3品はどれもおいしかったです。横丁に漂うレトロな雰囲気が、逆に新鮮で十分楽しむことができました。

10

【17:00】ゴールは、井の頭線「吉祥寺駅」

【17:00】ゴールは、井の頭線「吉祥寺駅」
吉祥寺駅

コパンダでちょい呑みし、井の頭線「吉祥寺駅」に戻ったら、今日のおでかけは終了です。 「井の頭恩賜公園」で江戸時代の歴史や文化に触れ、100年以上に渡って流れる時間を感じられるおでかけになりました。パワースポットとおいしいごはんとお酒にパワーをもらったので、また明日からも頑張れそうです。デートにもお友達とのおでかけにもおすすめなのでぜひ行ってみてください。 ※このコースは2017年4月16日に行ってきました。

in
16

井の頭公園