※この記事は2015.11.03に作成された記事です。
恒例の菊まつりが開催されている高幡不動尊に行ってきました。
屋根の修繕工事が終わってきれいになった仁王門。すでに提灯が飾られています。
毎年、不動堂前に飾られているカメの菊飾り。
カメの甲羅の菊は、菊まつりが始まる頃は半分程度しか咲いていないことが多いのですが、
今年は期間の最初から菊の花がしっかり咲いています。
菊まつりでは、いろいろな種類の菊が飾られていますが、
今回は飾られている菊の仕立てについてご紹介したいと思います。
まずは、菊まつりで一番よく飾られる「厚物」。
大菊の代表的な花型で、数百枚の花弁が中央の花芯に向かって鱗状に組みながら球状に
丸く盛り上がり、「盛り咲き」とも言われるそうです。
まさに我々が頭に思い浮かべる菊。整然と高く盛り上がったものが良い花だそうです。
次に上の「厚物」に似た「厚走」。
「厚物」の花頭最下部から管状の長い走り弁が四方に咲く花型です。
下の方の花弁が垂れているのが「厚物」との違い。
袋状の真っ直ぐ長い走り弁が放射状に付いたものが良い花だそうです。
次は「管物」と呼ばれる花弁が管状の菊の花。管の太さで「太管」「間管」「細管」に分けられます。
まずは一番太い「太管」。
次が一番細い「細(針)管」。
最後が、中間の太さとなる「間管」。
「管物」は管状の花弁が長く真っ直ぐ伸びて、花弁の先は小さく固く玉巻き状となり、
花芯の部分がカップ状か茶筅状になったものが良い花だそうです。
次は、花は大菊ですが、かなり背が低い小型の仕立て「だるま作り」。
同じ背が低い仕立てで、「だるま作り」が三本仕立てなのに対して、この「福助作り」は一本仕立てです。
先ほどの「厚盛」などは2m近い草丈ですが、この「だるま作り」「福助作り」はBナインと呼ばれる
植物成長調整剤を使って草丈を40cm以内に仕立てます。
この大きさならば、持ち運びも簡単で狭い場所でも飾ることができますね。
これは「懸崖作り」。
芽先を摘み取る”摘芯”をくり返して、花の滝のように崖から垂れ下がった形に仕立てるものです。
この形に仕立てることも大変でしょうが、これだけたくさん花を1本の菊から咲かせることがすごいです。
これは変わった花の形をした菊の種類「一文字」。
この「一文字」は花弁の大きさが揃い、幅広でしわの少ないものが良い花だそうです。
高幡不動尊の第45回菊まつりは、10月28日から11月17日まで開催されています。
文中の菊の説明は、以下のサイトの情報を参照させていただきました。
公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会 https://www.jataff.jp/kiku/index.html
スポット名 | 高幡不動尊 高幡山金剛寺 |
連絡先 | 042-591-0032(代) |
住所 | 東京都日野市高幡733 |