東京都調布市、京王線柴崎駅とつつじヶ丘駅からほど近い住宅地の中に、写真現像工場の広い敷地に隣接した、「富士フォトギャラリー調布」があります(写真-上)。ここでは、さまざまな写真展や、写真教室が行われており、主に多摩地区の写真愛好家が集まるサロンのような役割を果たしています。
今回ご紹介する達人は、この富士フォトギャラリー調布で働く倉富二裕美さん(写真-中)。毎日訪れる愛好家の相談に乗り、展示や教室の企画を行っています。
●お客さんとのコミュニケーションが第一
倉富ニさんは、元々は写真スタジオでアシスタントをしていました。重い機材を運び、夜討ち朝駆けも厭わないハードワークから、結婚・出産を経て、デスクワークと接客が中心の今の職場に転職。育児との両立のため、仕事のスタイルを変えざるを得なくても、写真と接する仕事がしたいという思いから、現在の仕事を選んだそうです。
そんな倉富ニさんの普段の業務は、展示の案内をしたり、写真の現像を受け付けたりすること。しかし、現像の受付とはいっても、事務的に伝票に記入して、現像所へフイルムを流しているだけではありません。満足のいく仕上がりになるよう、お客さんからのさまざまな相談に乗り、解決策を提案することも欠かせないのです。
「撮影した写真は、大きく引き延ばしてギャラリーで展示したいのか、友達にプレゼントしたいのか、自宅で長く保管をしたいのかなどで、再現方法が違ってきます。ですので、プリントする場合は、お客さまの事情をきちんと聞いた上で、プリントのサイズやペーパーの種類は何を使えばいいか、画像の明るさやコントラスト、色味などはどのように調整すればいいのか、最善の方法を提案しています」
たとえば、ギャラリーに展示するとしても、会場の照明や額の仕様によって見栄えは大きく変わってくるので、それに合わせて調整する必要があるのです。
フイルムからプリントするだけでなく、デジカメの画像をプリントするときも、ぜひ相談してほしいと倉富ニさんは語ります。
「個人でパソコンのソフトを使って画像調整ができる時代になりましたが、根をつめてやればやるほど、何がよいのか分からなくなっていく方も多いようです。もし、仕上がりにこだわりたい場合は、プロの技術に任せてみてはいかがでしょうか」
とはいえ、写真というものは「明るめで仕上げてね」というお客さんの言葉をそのまま現場に指示を出しても、必ずしもお客さんの希望通りの明るさに上がってくるとは限りません。そのためにも、お客さんとしっかりと話し合って、お客さんの望む仕上がりはどのようなものなのか、同じ感覚を共有する努力が必要です。それがこの仕事をしていく上で大切なことだそうです。
●写真に込められた思いを大切に
また、倉富二さんは大切なフイルムの保管方法や、時には「数十年前のフイルムから現像をしたい」などといった相談にも乗ることもあるのだとか。
「以前、額装していた昔の写真を焼き増ししてほしいというお客さまがいらっしゃいました。しかし、写真が古すぎてガラス面に付着しており、額装から外そうとすると、表面がはげてしまう恐れがあったので、こちらもどうしようか悩みました」
このとき、お客さんは、多少はげてしまってもしかたがないと言ってくれたそうですが、それでは寂しいのではないかと考え、現場に相談。技術者の方の努力により写真は甦りました。
「成功したのでほっとしましたよ。結果としてデジカメで最近に撮ったものと同じくらいのきれいな画質に仕上がったので、大変喜んでくださいました」
写真に対する思い入れは、どのお客さんでも相当なもの。だからこそ、それが上手に蘇ると感動もひとしおのようです。そして、そんなお客さんの喜ぶ姿を見るのも、この仕事の醍醐味なのでしょうね。
ちなみに、写真に限らず、昔の8ミリフイルムをDVDに焼いたりすることなども可能なのだとか。一度相談してみる価値はありそうですね。
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富士フォトギャラリー調布
〒182-8686
東京都調布市柴崎1-67-1
URL:
http://www.fujifilm.co.jp/photogallery/chofu.html
京王線柴崎駅下車徒歩6分、つつじヶ丘駅下車徒歩12分
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掲載日付:2008/01/09