沿線の達人/柳澤源一さん(調布飛行場 航空整備士)・前編:街はぴライター 投稿記事

沿線の達人/柳澤源一さん(調布飛行場 航空整備士)・前編
【暮らし】【全線】
後尾明子」さんによって書かれた記事です。  
京王線調布駅からタクシーやバスで気軽に行ける、調布飛行場。ここからは、伊豆大島、新島、神津島への直行便が1日3~4便、定期的に発着しています。
飛行機に乗れば、伊豆諸島まではたったの30分。
もともと島に住む人たちが、買物や診療など、島にないサービスを求めて本土と往復するための生活路線だったのですが、近年は日帰りの観光や出張で伊豆諸島へ向かう人たちの利用も増えています。

この調布飛行場で日々、飛行機の整備に携わり、乗客の安全をサポートしている柳澤源一さんが、今回の「達人」です(写真-上)。

●限られた時間の中で飛行機を安全に送りだす

柳澤さんの毎日は、朝の8:30の第一便に備えて飛行前の点検をするところから始まります。7:30には出勤し、機体のオイル漏れはないか、タイヤはすり減っていないか、エンジンのカバーがちゃんと閉まっているか、計器のシステムに異常がないかなどを丁寧に目視点検していきます。また、キャビンの中に不審物がないかどうかチェックすることも大切な業務です。これらの点検が終わったあとに、島に向かって飛び立つ第一便を見送るのです(写真-中)。

その後は、島から帰って来た飛行機が、再び島に向けて出発するまでの間に、点検や燃料補給をしていきます。これを1日2~3回繰り返し、最後の飛行機が到着したあとにまた整備点検を行います。その後、記録用の書類を作成し、1日約12時間の長い業務がようやく終わるのです。
「離陸前の点検は、約1時間程度の短い時間しか用意されていません。限られた時間内で効率良く、漏れなく点検作業をしなければいけないので、とても頭を使います。もし、気になる部分が見つかった場合、どこまで対応すれば安全かを瞬時に判断する必要があるので、そこが大変ですね」
少しでも機体に問題があれば、大事故につながりかねない整備の仕事。乗客の安全のためにも、短い時間で全神経を集中させる必要があるんですね。

●乗客の命を預かるために、スキルアップの毎日

柳澤さんの行う飛行機の整備は、当然のことながら、航空整備士の資格が必要です。専門学校卒業後に二等整備士の資格を取り、就職して現場で経験を積みながら、一等航空整備士の資格取得にむけてチャレンジするのです。柳澤さんも、この仕事を始めて6年目にして、ようやく一等航空整備士の資格を取ることができました。この資格を持つと、伊豆諸島へ向かう19人乗り飛行機の点検・整備を一人で任されるようになるのだとか。
「大空港にあるジャンボジェット機と違い、この飛行場での飛行機の規格だと、1人が点検をして確認のサインをすれば飛ぶことができます。責任は重大ですが、この飛行場だからこそ経験できることでもあるので、やりがいを感じますね」

離陸前に手際よく点検を行い、飛行機を見送る達人の姿は、経験と自己研鑽のたまもの。ところで、この仕事で苦労するところは何なのでしょうか?
「ここの飛行機はドイツ製で、飛行機のマニュアルが英語なので、読み解くのが大変です。なにしろ専門用語ばかりなので、英会話が上手な人でも苦労するみたいですよ」
乗客の安全の裏側には、さまざまな苦労が隠されているんですね。

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調布飛行場
〒182-0032
東京都調布市西町290-3
URL:
http://www.central-air.co.jp/
京王線調布駅よりタクシーで10分
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掲載日付:2007/11/09
沿線ライター:後尾明子さん
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