このところ、「江戸時代」にスポットが当たっています。
その代表格が「江戸しぐさ」なるもので、これは江戸庶民の 日常生活のマナーといったもので、そのルーツは江戸期商人の心構え、商人哲学にあるそうです。例をあげれば「時泥棒」~アポなしで相手を訪問する、約束の時間に遅れることはしない、 「傘かしげ」~狭い路地を歩いていて、向こうから人が来た時に、お互いの傘を外側に傾けてすれ違うなど。今の世の中でも十分通用する……というより、今こそ実践しなくてはならない公共マナーの基本なのですが、哀しいことに、日本人の大部分は相手を思いやる気持ちを忘れてしまっている。 自分も歴史好きな人間で、江戸時代には興味を持っているので、完璧とはいえないまでも「江戸しぐさ」を身につけたいと思う今日この頃です。 巷はちょっとした江戸ブームなのですが、過去にも何度か「江戸時代を見直す」「再検証する」という試みは行われてきました。 例えば、日本の時代・探偵小説草創期の傑作といわれる岡本綺堂の『半七捕物帳』。新聞記者の青年が、江戸時代、岡っ引きとして活躍した「半七老人」と出会い、彼の昔語りを綴るというスタイルなのですが、捕物帳であると同時に、綿密な取材と時代考証で、江戸時代を活写した資料的な側面を持つ作品です。 綺堂がこの作品を書いた背景には、元御家人の家に生まれた彼が、江戸時代に憧憬を抱いていたということもあるようです。 この『半七捕物帳』には、「甲州街道」が登場するんですよ。「二人女房」で、半七親分は「六所明神」~大国魂神社に参拝していますし、さまざまな箇所で「府中宿」「調布宿」といった、京王沿線民には御馴染みの地名が結構でてきて、とても興味深い。 『半七捕物帳』は、現在、光文社時代小説文庫(新装版・全6冊)として読むことができます。興味のある方は、ぜひどうぞ。 掲載日付:2008/03/24
沿線ライター:太公望さん
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